【映画感想】イミテーションゲーム/エニグマと天才数学者の秘密
★★★★☆
見てきました！
アカデミー賞効果で、地元上映決定♪
受賞するとかなりの確率で上映されるので嬉しいです。
２週間限定上映とかですけども。
いやあ…素晴らしい作品ってこういうもの
なんだなあと思いました。
アラン・チューリングの半生を描いているのですが、
こういう『天才だけど変人』という役をやらせたら
ベネディクト・カンバーバッチさんの右に出るものは
いないのでは！？
以下、ネタバレ感想です。
第二次世界大戦中にドイツ軍の難解な暗号を解読するために
集められたアラン・チューリングほかのチームのお話。
天才数学者のアランのほか、チェスのイギリスチャンピオンとか
クロスワードパズルをめっちゃ早く解く人とか。
なんでだ…？とも思わないでもないですが
頭の回転が早くて柔らかいのがいいんですかね…？
んで、チューリングさんは天才だけど
昔いじめにあったりして人を寄せ付けない感じの
変人なんです。
だから仲間にも信頼されない。
そして雇ってくれた海軍中佐にも疎んじられる始末。
そしてそして、そんな役がすごーーーく似合うんですよね
カンバーバッチという人は。
思い立ったら一直線、周りの迷惑を気にしない。
でも、そんな彼も仲間のおかげで少しずつ変わっていくんですよ～。
その仲間の一人がチェスの英国チャンピオン役な
マシュー・グードね！
最初はなんかいけ好かないなあなんて思っていたのですが
（あまり真剣味がなくてチャラかった←個人の感想です）
リーダーシップもあるし、人格者だった！！
あと素晴らしかったのが、クロスワードパズルの天才な
女性だから、という理由でいろいろと理不尽なことも多かった時代を
懸命に生きたなあ、と思います。今でも女ってだけでいろいろ大変な
ときもあるけども。
暗号解読のチームに入れる、という試験会場に来て
「秘書の面接はあちらですよ」とか言われちゃう。
チューリングがいわゆる変人で、才能があれば関係ないという
かんじだったので試験に参加できたんですよ…。
この頃の（もしかして今でも）頭固い人が担当だったら
きっと帰されてただろうなあ、というか元々遅刻していたので
ダメだったかもしれないけど！
このキーラ演じるジョーンは、お父さんから
「女は勉強しないで早く嫁に行け」という感じで思われているので
暗号解読の仕事も秘密にしているんですよね…。
娘の才能を潰してる。けど、ジョーンはそれに逆らうでもなく
両親のいうとおりにしなければ、という思いも持っているんですよねええ。
なので、勢い？でチューリングと婚約までするんです。
でもチューリングはゲイで。
で、この時代ゲイは罪。
罪…なんですよね…今なら「なんでだ」と思うんですけど、
この時代はそういう常識がまかり通っていたわけで。
むむむ。
なんだかんだみんなのチームワークもできてきて、
なんとかドイツの暗号文解析に成功！
裏切り者も雑な犯行だったためにすぐに判明！
と、一見めでたしめでたしなのですが…。
戦後、チューリングに悲劇が起きるのです。
それは「男娼を買ったことがバレた」こと。
…あああ…せつない。
しかも、これチューリングがなんか怪しい、と調べていたら
たまたま発見されたという流れなんですよね…。
それで、ホルモン療法？をされて壊れていくチューリング。
か、かわいそうすぎる。
そしてこの数年後に自殺してしまうんです。
彼が正式に恩赦されたのは2012年。つい３年前のことなんですよ！！
やりきれないなあという思いが残ります。
チューリングがいなかったら、戦争がもっと長引き
何千万という命が犠牲になったかも、とも言われるほどの功績なのに。
スタッフ・役者の皆さんが口をそろえて
「アラン・チューリングのことを知ってほしい」と
言っていることがよく分かった気がします。
ところで！！！
この『イミテーションゲーム』は映画としても
とっっても素晴らしいのですが、私のイチオシ
マーク・ストロングが出ている！という点でもプッシュして
おきたいと思います。
あっ 髪がある！
ストライプのスーツとかまじやばい。
MI６の役なんですけど、チューリングを見守る感がたまらんですよ。
『マーク・ストロングが登場すると彼から目を離せない（パンフより）』
ですよ！！！
では、最後はみんなの仲良しショットで。
